かんさつがん

お絵描きについて考えたことを中心に書いていきます

サルバドール・ダリが描いたスワローテイル

「折り目」、「カスプ」、「スワローテイル」等はカタストロフ理論という数学の理論に出てくる用語です。

前のブログで紹介した「スワローテイル」ですが、スペインの画家サルバドール・ダリがそのものを描いていますので紹介します。

 

https://www.salvador-dali.org/media/upload/gif/cache/i0317_480.jpg

 

輪郭線紹介 その2(スワローテイル)

今回紹介する輪郭線は「スワローテイル」です。
「スワローテイル」は、視点の変化に伴って、面白い変化が観察できます。
ですが、今回は輪郭線の見え方のみを紹介して、視点の移動に伴う見え方の変化は別に紹介します。

以下に「スワローテイル」の見え方を具体的に紹介します。
不透明な素材では輪郭線が途切れて見えます。透明な素材ではちょうど名前が示すようにツバメの尾のような輪郭線が観察できます。

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スワローテイル

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スワローテイルその2

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スワローテイルその3

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輪郭線紹介 その1(カスプ)

今回紹介する輪郭線は「カスプ」です。

「折り目」と同じく多少視点を移動しても見え方はあまり変わらず、安定して観察できます。

「折り目」と異なる性質としては、「折り目」は連続的に存在しますが、「カスプ」はパラパラと存在するということがあります。

輪郭線は「カスプ」の部分で途切れて見えます。ただ、「カスプ」のパラパラとしか存在できないという特徴から輪郭線が途切れて見えていることは、あまり印象に残らないかもしれないです。

次に「カスプ」の見え方を具体的に紹介します。

不透明な素材では輪郭線が途切れて見えます。透明な素材では輪郭線が後ろの面にのびる様子が観察できます。

 

カスプ

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別のカスプ2

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別のカスプ3

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輪郭線紹介 その0(折り目)

今回紹介する輪郭線は「折り目」です。

ありきたりな普通の輪郭線ですので名前を紹介するだけです。

多少視点を移動しても見え方はあまり変わらないという特徴があります。

この特徴の印象が強すぎるため、全ての輪郭線を一筆書きで描いてしまうような傾向を強めてしまっているのだと思います。

次に「折り目」の見え方を具体的に紹介します。

不透明な素材でも透明な素材でも見え方は変わりません。 

折り目

 

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へた絵について考えてみた

自分は絵がうまく描けないので、どうしたら絵がうまく描けるのだろうかとか、なぜうまく描けないのだろうか、ということをよく考えます。

当然のことですが、絵を上達しようと思うなら、日々たくさんの絵を描き続けることが必要ですが、それとは別に、うまく絵を描けない原因として対象物をありのままにとらえることができていない、つまり、知らないうちに色眼鏡ごしに対象物を見ている、思い込みで対象を描いているということもあると思います。

実際にへた絵を見てみて、そのような傾向について考えてみたいと思います。

芸能人が描いたへた絵を見てみる

検索サイトから次の検索ワード「下手絵 芸能人」を検索してみるといろいろ有名人が描いたへた絵が見つかります。典型的と思うへた絵としては以下のような絵があります。

http://img02.ti-da.net/usr/maron1111/DSC_0665-1.jpg

http://img02.ti-da.net/usr/maron1111/DSC_0665-1.jpg

このへた絵は輪郭線が一筆書きで描かれているということが特徴となっています。

この他にもいろいろなへた絵が検索結果から見られますが、一般的なへた絵には以下のような傾向があるように思います。

  1. 輪郭線がなるべく途切れないように描かれている。
  2. 一つの物体をなるべく一つの輪郭線で描こうとしている。 

これらは輪郭線の見え方についての間違った思い込みであることを次に示します。

滑らかな曲面の輪郭線でも途切れて見えることはある

ここでは具体的な例を示すだけにとどめておきます。今回示すものはカスプと呼ばれるものです。

最初の画像は不透明な材質での見え方です。輪郭線が途切れて見えています。

もう一つの画像は透明な材質でのカスプの見え方です。輪郭線が隠れている面の方に続いているのが見えます。

カスプ

 

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一つの物体を形作る輪郭線は増減する

 こちらも具体的な例を示すだけにとどめます。二つの球をくっつけた雪だるまの形を頭に思い浮かべてみてください。正面からみると輪郭線は一つしかありませんが、視点を移動して、雪だるまの上から下を覗き込むように見た場合は輪郭線が三つ見えるようになることがわかります。

透明な素材の場合 

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不透明な素材の場合

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へた絵を描いてしまう原因はたくさんあると思いますが…

このブログでは輪郭線の見え方や輪郭線の見え方の変化を中心に書き綴っていきたいと思います。